「マーサの幸せレシピ」

ドイツ、イタリア共同制作の映画です。(ドイツ語の映画です)

料理人のマーサは、腕はいいけれど、ちょっと頑固な性格の女性。

頑固さが災いして、ときどきお客さんとも揉めてしまうようなひと。

そんなマーサは、ある日、突然の事故で亡くなった姉の娘リナを
ひきとることになります。(これまで、この二人には、ほとんど接点は
ありませんでした)

不器用なマーサと、母を亡くしたショックで食事もできないリナ。。。


そんな二人の間の潤滑油となるのが、マーサの同僚のマリオ。

マリオは、イタリア人のシェフで、頑固者のマーサの対極にいるような
柔軟な性格の持ち主。


マリオの作るパスタをきっかけに、リナの食欲はもどり、笑顔も増え・・・

マーサとマリオの働く厨房でも楽しそうにする姿が見えはじめる・・・

これだけを書いていると、マーサとマリオという全く正反対の、でも優秀な
シェフが仕事でも認め合い、次第に恋も芽生え、その仲立ちをリナがする・・
というありふれたストーリーにも思えますが、


「料理」というテーマをもとに、細部にわたって美しい愛がつづられているのが
素晴らしい映画でした。

作られる料理の数々の映像。

しっかりとつくられた「仕事としての料理」も美しい。
これは、きっと「特別な日の特別な料理」。

こどもをよろこばせるための「温かい家庭料理」も美しい。
これもは、そう「特別じゃない日だけれど、普通が素晴らしいと
感じさせてくれる料理」。

料理のシーンも、厨房だったり、家庭のキッチンだったり、とても丁寧に
撮られていて、画面から香りや熱が伝わってきそうです。



そして、心にいつまでもきっと残るであろう、ラストシーンでのマーサの言葉。

「何が入っているのか(作ったものに)全部わかるのか?」という問いに

「何が入っているのか全部はわからなくても、何が足りないのかはわかるのよ」と
答えます。


このマーサの言葉に、美しい余韻を感じて、幸せにこの映画は幕を閉じるの
でした。


のちにハリウッド版で「幸せのレシピ」としてリメイクもされています。
こちらも素敵な映画ですが、わたしはもとの「マーサの幸せレシピ」の方が
好きかもしれません。